J.D.パワー勉強会

開催日:2016年3月8日
場 所:TKP八重洲カンファレンスセンター

NVISにみる購入車選択における重視点 J.D.パワー勉強会

去る3月8日、昨年春に続きJ.D.パワー社による2回目の勉強会が行われました。
J.D.パワーといえば、いろいろなジャンルの商品やサービスにおける顧客満足度の調査で有名な国際的企業で、私もローバー、BMW、ランドローバー在籍時にずいぶんお世話になったというか、影響を受けました。1968年に米カリフォルニア州で設立され、日本には1990年に進出。現在は東京で50名の社員を抱えているそうです。基本的にはその調査をする会社ですが、他にも、その調査活動からの知見を活かして、メ-カーのコンサルティング業務なども行っています。

J.D.パワー勉強会 プレゼンテーション

J.D.パワー勉強会 スライド今回のトピックは、同社が昨年末に初めて行ったNVISという調査の結果についてでした。これまでJ.D.パワーが主に行ってきたSSIはSales Satisfaction Indexというもので、商品販売時の顧客の満足度を調査分析するものでした。また、CSIもあり、これはCustomer Satisfaction Indexであり、顧客が商品を手に入れた後の主に品質に対する満足度を調査するものでした。

これに対して、NVISはNew Vehicle Intender Studyの略で、新車を購入する際の顧客の意向を調査したものです。

この調査では、新車購入時の前半段階にフォーカスし、販売店を訪ねる段階からはSSIのほうの調査でカバーするとのこと。購入検討のきっかけや予算、購入時重視点などの「検討状況」。純粋&助成想起やトップオブマインドなどの「ブランド認知」や、「検討ブランド」「非検討ブランド」の他にも、販促活動や情報通信なども調査内容に含まれています。

実際の調査は「今後1年以内に新車購入を検討している者」を対象に「全国」規模でウェブ調査として展開し、回収件数は「6,000件以上」とのこと。過去に私が独自に実施していたこのような調査では、データとして信頼できる最低母数を1,000件としていましたから、今回の7,000という数字は充分な母数と言えるでしょう。

いただいた調査結果のプレゼンテーションの中から、いくつか挙げてみます。

新車購入動機で一番は「現有車に飽きた・古くなった」が39%。続いて「興味のあるクルマがあった」が30%。以下「車検が近い」23%、「ライフスタイルが変化した」20%と続きます。ほら、魅力あるクルマを発売すればチャンスはあるのです。

検討エンジンタイプでは「ガソリン」の65%に「ハイブリッド」が48%で続きます。現在の国内マーケットでのハイブリッドの販売率がわかる数字です。以下、「ディーゼル」19%、「PHV」13%、「EV」9%、「FC」5%となっています。

ディーゼルのところで、女性が目立って少なくなっていましたが、これはディーゼルが存在しない軽自動車のユーザーが多く含まれていたのではないでしょうか。

クルマに対する意識では、「維持費が高いクルマは購入したくない」「国産車が好き」「最重視するのは信頼性」などで女性が男性を上回り、「デザイン」や「ハンドリングや加速」などは男性が上回っています。

その他にもいろいろあり、例えば新技術や装備に対する興味では、若年層がインフォテイメントに興味が高いのに比べ、高齢者層ではドライバーエイドに興味ありです。

などなどありましたが、メーカーにいて実際に調査を企画・実施・分析していたころと同じで、このような調査では、びっくりするような結果は出てこず、大半は予想通りの結果となります。それでも調査を実施する価値としては、その“予測”を“確定”として扱えるようにするため、ということなのでしょう。

次回があれば、SSIやCSIの時系列での変化についても興味があるところです。

おしまいに、今回の勉強会を実現してくださったJ.D.パワー社と岡崎五朗理事に感謝申し上げます。

J.D.パワー勉強会 記念撮影
■参加者(敬称略、五十音順)
有山勝利/有元正存/石川真禧照/太田哲也/岡崎宏司/岡崎五朗/加瀬幸長/日下部保雄/工藤貴宏/瀬在仁志/こもだきよし/鈴木直也/瀬在仁志/高山正寛/竹岡圭/中村孝仁/萩原秀輝/堀越保/松田秀士/森川オサム/山崎公義/山田弘樹/吉田由美