母と子の楽ラク運転講習会2010 その2

開催日:2010年10月2日〜2010年10月3日
場 所:お台場 晴海地区 NOP街区 特設会場

〖ブレーキ講習会〗

走行中、横道や路地や物陰から不意に子供や自転車が飛び出して来た!! 「そんな時、みなさんはどんなブレーキの踏み方で危険(危機的状況)を回避しますか?」。

ブレーキ講習会 走行風景もちろん”急ブレーキ”で緊急停車して衝突を避けなければならない。しかし過去に教習所も含めて、ブレーキペダルを思い切って床まで踏み込む操作を教わった、という記憶はほとんどの方がないと思います。

もちろんハンドル操作でよけることも重要ですが、まずはいかに急停車できるか、とっさにブレーキペダルを力強く踏み込む反応と、操作ができるかが重要です。

そんな”急ブレーキ”の踏み方を実体験するのがこのカリキュラムです。

ブレーキ講習会 走行風景まずはインストラクターが操縦するクルマに同乗して、緊急時にどれほどの加減(足の力)でブレーキペダルを踏み込まなければならないかを感覚として体験します。

時速40km/hで走行中に急に子供が飛び出して来たという想定です。危ない、急ブレーキ!!  お母さんたちは、シートベルトが体に食い込むほど強烈なブレーキ力で体が前方に投げ出される衝撃に、一瞬言葉を失い驚いていました。

とっさの急ブレーキとは、赤信号で停止する、通常走行のブレーキの踏み方では、到底間に合いません。右足をアクセルペダルから瞬時に移動してブレーキペダル(かかとは着けない)を”ドンッ”と全体重を片足に載せる力で蹴り込むように。と促すと、初めて経験されるお母さんでも、1回目の実技では力が足りずにユルユルと止まったものが、ブレーキの効き味やペダルの感覚を掴んだ2回目からは、まさに緊急停止ができていました。

いかに素早く反応して急停車できるか、そこがポイントです。

「そんな踏み方をしてクルマが壊れませんか?」と心配気なお母さんもいるが、壊れるわけがないですね。

日常、このようなブレーキ操作は、できれば使いたくはありません。使わずに済ませたいものですが、とっさの場合には、こういう操作で危機的状況を回避する必要があることを体験、経験したことが重要です。”いざ”その状況に直面した時にこの操作を知っているか否かで、大きく違うということです。

ブレーキ講習会 指導風景この操作をどう練習すればいいですか? と質問されました。答えは、その日初めてクルマに乗ってエンジンを始動する前に、「とっさのブレーキはこう」と、ブレーキペダルにドンッと体重をかけた踏み方(蹴り方)をするといいでしょう。

この急ブレーキ操作から、もう一歩踏み込んで、急ブレーキでABS(アンチ・ロック・ブレーキ)を作動させながらハンドル操作で危険回避を行う操作や、ESC(エレクトリック・スタビリティ・コントロール)による「横滑り防止」の制御を体験することも講習内容に含まれています。

と、硬い話を続けてきましたが、実際の講習は、気楽で笑いありの和気あいあいで行っています。日頃あまり運転をしていないお母さんが、お父さんに促されて、”リハビリ”を兼ねてクルマを操縦する、広く、安全な場所で行っていますから、次の機会ぜひ参加してみてください。

■参加者(敬称略、五十音順)
◇全体レクチャー:松下宏 ◇急ブレーキ体験: 萩原秀輝、鈴木健一、工藤貴宏、竹岡圭、桂伸一、山崎公義、佐藤篤司、丸茂亜希子 ◇R.O.S(ロールオーバーシミュレーター):田草川弘之、加瀬幸長 ◇縦列駐車&車庫入れ:近田茂、有元正存、岡島裕二、森野恭行、山城利公、鈴木直也、藤島知子、石井昌道 ◇RFT(ランフラットタイヤ)&空気圧:中村孝仁、片岡英明、一条孝、橋本玲、近藤 ◇CRS(チャイルドシート):高山正寛、高根英幸 ◇死角:会田肇、川上完、伏木悦郎 ◇サイクル:津々見友彦、滝口博雄、島下泰久 ◇AirBagデモ:菰田潔 ◇受付:有山勝利 ◇記録:諸星陽一