東日本大震災活動 西村直人レポート

報告日:2011年4月12日

東日本大震災活動 被災地4月12日(火曜日)宮城県仙台市に於いて行ったボランティアは、NPO団体である「つなプロ」の活動にA.J.A.J会員(参加者名:佐藤久実会員/竹岡 圭会員/西村直人会員)として参加したものです。被災地の各所に設置された避難所で求められている物資の情報や、長期化が予想される避難所生活における要望を積極的に収集するため、現在「つなプロ」では調査員を各避難所へ派遣していますが、今回は、その調査員を各所へ送迎するためのドライバー役を3名が担いました。

‘99年式「グランビア」
活動に使用した車両の一台‘99年式「グランビア」。フルサイズのミニバンでV6の3.4lエンジンを搭載。信号待ちや停車中は積極的にエンジンスイッチをオフにしてアイドリングストップを行ったものの、ストップ&ゴーの連続となった活動中の燃費は5.0km/l台がやっとだった

早朝(深夜)に東京を出発したため、仙台市内にあるボランティア本部には集合時間よりも早めに到着。時間まで市内を散策しましたが、全壊や半壊に近い建物は一見したところ認められず、ガソリンスタンドや立体駐車場も通常通り営業していました。しかし、11日夜に発生した規制ガル数を超えるほどの大きな余震により、東北自動車道では一時的に区間通行止め規制が行われていたほか、高速道路上のガソリンスタンドでは給油の上限を2,000円とする措置が講じられるなど、予断を許さない状況に変わりはありません。ちなみに、活動当日における高速道路上のガソリンスタンドでは、ジェリ缶への給油は行われていませんでした。

ボランティア 調査員
ボランティアの調査員はともに大学生だった。停車中の車内では各避難所で収集した情報を相互に確認しながら、それぞれの担当部分をノートに記入。本部に戻りPCにテキストを入力しデータベースを構築する

「つなプロ」で活動する調査員の多くは学生やアルバイトで生計を立てている方々が中心で、彼らの多くは私たち会員と同じくボランティアとして参加しています。ここで収集した、いわば足で稼いだ生の情報は自治体や自衛隊などにも提供されています。一組/3名で構成される調査員チーム二組(日により一組)が1台に乗り込み、数カ所の避難所を回るわけですが、その移動にはNPO団体が用意したレンタカーを使用しました。

かなり使い込まれた車両であったため、外観は傷や凹みが目立ちましたが走行に支障をきたすほどではありませんでした。また、急な天候悪化による降雪に備えスタッドレスタイヤを装着していましたが、物資不足の影響からか前後で銘柄が違っており摩耗具合もまちまち。念のため、目視と簡易空気圧チェッカーで走行前点検を済ませました。

慣れない土地を走ることもあり車両にはカーナビが装着されているとの事前情報でしたが、担当したレンタカーに装着されていたAVN一体型のカーナビは、地図ディスクが入っていないため機能せず。さらに、それを見越して本部が用意してくれたPNDもシガーソケット部の接触不良により電源が入りません……。

こうした時に役立ったのが持ち込んだ地域地図とAM携帯ラジオでした。後部座席の調査員に協力いただきルート案内をサポートしてもらいつつ、携帯ラジオの音量を上げ緊急地震速報を聞き漏らすことがないよう、スピードをおさえて慎重に移動しました。

ひしゃげたカーブミラー
津波により、ひしゃげたカーブミラー。地上から

各会員はそれぞれ別の場所を目的地として送迎を担当。私は仙台市内にある本部からクルマで1時間弱の七ヶ浜町役場周辺の避難所に向かいましたが、通過したサーフィンのメッカとして有名な菖蒲田浦周辺は、震災から1カ月経過した今でも津波被害の影響が色濃く、復旧が進んでいるとはいえ道路には陥没箇所が目立ちます。また、その陥没箇所を回避するため、急減速する車両間での軽微な接触事故も発生しているようです。

停電により信号が消えている箇所ではドライバー同士の積極的なアイコンタクトが大切です。また、復旧した道路でも走行レーンから外れると津波で流された金属片や釘などが砂埃に紛れていたり、側溝が隠れている場合があるのでパンクや脱輪の危険性が高まります。狭い道路での行き違いでは、余裕のあるドライバーが無理のない範囲でレーンの端に寄せ、対向車を安全に通過させるくらいの心意気がほしいと感じました。

仮設住宅の建設
避難所近くの安全な平地には、仮設住宅の建設が急ピッチで進んでいる
ノンスリップタイプのグローブ
運転中も津波による緊急避難を考えベルクロで手首を固定できるノンスリップタイプのグローブ(DIY店で購入可能)を着用。いわゆる軍手でもよいのだが、運転時の操作性と耐久性を考慮しフィット感の高いものを選んだ

復興にはクルマ(乗用車)が必要不可欠ですが、その前の本格的な復旧には軽トラを含めた商用車を求める声も多いと聞きます。これは、訪れた東北地方の地域特性として一次/二次産業が多いことも理由のひとつとして考えられますが、おしなべて、今回被災された地域の方々にとって乗用車と同じく商用車への期待度も非常に高いものがあると、現地での取材により明らかとなりました。それだけに、自動車メーカー各社の本格的な早期再開が望まれます。

最後に、我々会員の移動車として、ジェリ缶とともに広報車(ML350 BlueTEC4MATIC)を快くお貸出し頂いたメルセデス・ベンツ・ジャパン広報部の方々に御礼を申し上げます。