東日本大震災活動 斉藤慎輔レポート

報告日:2011年6月28日

○支援/活動概要

6月18日~22日に、最初に3月25日~4月4日に被災地に支援のために入って以降、今回で9度目となる支援に行ってきました。

今回は、山元町(宮城県亘理郡)災害対策本部と気仙沼市本吉町に仮設住宅及び借り上げ住宅等に住む方向けの支援物資を届けたほか、東松島市災害ボランティアセンターを通して、個人宅の泥だし作業を行ってきました。

また、南三陸町及び志津川、歌津などの復旧状況を再び見てきたほか、これまで行く機会が得られていなかったいわき市、北茨城市、日立市など南東北及び北関東の海岸沿いの被害&復旧状況を見てきました。

○今回訪れた場所

宮城県岩沼市、山元町、名取市、石巻市、東松島市、南三陸町、気仙沼市本吉町、郡山市、いわき市、北茨城市、日立市など。

今回は、前回(6月11~12日)に泥だし、清掃作業を行ってきた名取市閖上小学校の作業の残りを手伝う予定でしたが、残りの作業日程が7月1日に変更になったため、これに関しては今週末にまた現地に行き手伝う予定です。

山元町には4トンパネルトラックにて家具類を中心に中古のテレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電、生活用品を持っていきました。山元町はいまでも約1200人の避難生活者がおり、仮設住宅などに移り住む人向けの支援物資の協力を求めています。基本として個人からの支援物資は断るということになっていますが、今回の我々のように、4トントラック分くらいの量がまとまってあって、持ち込みが可能であるならば相談にのってくれるようです。

東日本大震災活動 トラック 支援物資
4トンパネルトラックにほぼ満載で、伊藤真一さん達と山元町役場に仮設住宅に転居する人達向けの家具、家電(冷蔵庫、洗濯機、TVなど)などを持っていきました。

一方、気仙沼市本吉町は、前回に支援物資を届けた際の同様、地域の状況をよく把握している個人宅に支援物資を預けて、そこから配布してもらう形としました。

また東松島災害ボランティアセンターで、地域の状況を知るためもあり、現地の支援仲間一名とともに個人宅の側溝の泥だし清掃作業を行ってきました。屋内の泥だしはそろそろ終える段階で、こうした外周りの作業へと移ってきているようです。気温が高くなってきているので、この日も作業中に熱中症で倒れたボランティアが2名いたと聞いてます。これからボランティアに行かれる予定の方は注意してください。

泥だし作業
側溝の泥だし作業。一輪車の操縦?は超久々。

○支援物資について

宮城県岩沼市在住のGPライダー伊藤真一さんを中心とする有志や仲間内により自ら購入した物、また協力者のブログ上などで募集して集められた物資と、私の周辺(個人及び企業)で協力していただいている物資です。

今回、気仙沼市本吉町に持っていったのは、(株)ネコパブリッシング刊のティーポが主催し6月5日に筑波サーキットで開催されたイベントに際して、事前に参加者や観客に支援物資の提供を呼びかけてもらい、当日に持ってきていただいた物資が主です。(株)ネコパブリッシング及び支援物資をご提供くださった方々に感謝を申し上げます。

ガイガーカウンター付の腕時計
ガイガーカウンター付の腕時計。伊藤真一さんが身につけてました。たしかに福島原発に距離が近いほど数値が上がる傾向にありました!

○被災地の状況

日々変化していく復旧、復興状況の中で、地域、地区によって大きく明暗が分かれてきています。また避難所と在宅被災者でも支援に差が生じているのは、これまで報告してきたとおりです。

また、家を失った方が仮設住宅に入った場合、避難所や行政が被災者向けに用意した旅館やホテルなどとと異なり、食事の支給などが打ち切られます。自立を促すための措置ではありますが、このために仮設住宅への転居を先延ばしにしている被災者もいることを知りました。仮設住宅建設の遅れや不足はニュースで伝えられますが、一方で仮設住宅に住むことが可能になっても、このような事情から、仮設住宅を申し込みながら移り住むのを意図的に遅らせている被災者もいるなど、被災者自身の意識にも課題がでてきているところもあるようです。

気温が高くなってきたことで、地域、場所によっては積み上げられたガレキやヘドロから強い異臭の発生や、大量のハエの発生が見受けられるようになってました。現地の方はもちろん、訪れる人も健康被害にはこれまで以上に気をつけることが必要と思われます。

○いま求められているもの

多くの避難所に関しては、毎日着替えを必要とする衣服(Tシャツなど)は、いまも変わらず求められています。